心が掴まれない

欲しい本があったので街へ出かけることに。ついでに映画でも観ようと思ったが、これという作品がなかったので、知っている沖田修一監督の作品にした。
『おらおらでひとりいぐも』という田中裕子さんが主演の作品だが、予告編を観て心を掴まれなかった。でも監督の前作がとても気に入っているので、本作も及第点くらいはあるだろうと期待した。ところが、はじまって30分と経たないうちに席を立ってしまった。
夫に先立たれて一人で暮らす主人公が、毎日何をするでもなく淡々と過ごすシーンが続くのだが、面白い要素や関心する描写があるわけでなく、観るに堪えられなかった。笑いのキーマンだと思っていた心の声トリオもいま一つで、主人公の不可解な踊りとともに笑えなかった。もう少し観続ければ面白くなったかもしれないが、掴みで心が掴まれない作品は経験的に面白くない。
監督の作品は『南極料理人』『キツツキと雨』『モリのいる場所』しか観ていない。一つ目は原作があるが、あとの二つはオリジナル。監督はオリジナルのほうがよいのではないだろうか。
帰りにりくろーおじさんの店でチーズケーキを購入。いま読んでいる『百戦錬磨の台所 Vol.1』に、映画『ジョンとメリー』でチーズスフレを作るシーンのことが書かれていたので、久しぶりにチーズケーキを食べながらこの映画を観ようと思った。