デンマーク・デザイン展

PP250『バレットチェア』。実物を見るのははじめてで、背面の造形にうっとりする。
久しぶりの神戸ファッション美術館で『デンマーク・デザイン』展を鑑賞。ロイヤルコペンハーゲンなどの磁器にはじまり、コーア(コーオ)・クリント、ハンス・ウェグナー(ヴィーイナ)、ボーエ・モーエセン(バアウ・モーウンスン)、アルネ・ヤコブセン(アーネ・ヤコプスン)、フィン・ユール、ポール(ポウル)・ケアホルム、ポール・ヘニングセン(ポウル・ヘニングスン)、ヴェルナー(ヴェアナ)・パントンらによるプロダクトが、デザイナー別に展示されていた。
小ぶりな展覧会だったが、フィン・ユールの家具をはじめて見られたことが収穫だった。彼の椅子は独特のフォルムが馴染めなかったが、チーフテンチェアは美しいと思った。チーフテンの由来がわからなかったのだが、実物を見て納得。サイズが大きいのだ。まさに酋長が座るにふさわしい佇まい。あとは、ジャパンソファが想像より朴訥とした表情で好感を持った。後ろへ回れなかったので、特徴である背面構造を見ることができなかった。
ところで、上述した名前の後ろの括弧書きは母国の音読みらしく、キャプションは母国の読みを先に書き、従来の読みを括弧書きにしていたが、なぜこのようにしたのだろう。図録に断りが書かれていたが、説明はなかった。そういえば画家のハマスホイもはじめはハンマースホイだったが、慣れ親しんだ表記を簡単に変えないでほしいと思う。

土産は図録とこの絵本。トナー美術館がつくったもので、ハンス・ウェグナーの生い立ちや給水塔のこと、彼の作品やアッシュの森について書かれている。勉強不足だが、彼はアッシュ材を好んで使っていたということだろうか。