感動しい

このごろはエッセイばかり読んでいたが、久しぶりに小説を読みたくなった。それでいろいろ探して『四日間の奇蹟』にした。GWかけてゆっくり読もうと考えていた。休み前は忙しく、心身ともに疲弊していたし、噛みしめながら読みたかった。でもさっき読み終えてしまった。250ページくらい残っていたはずなのに。やれやれ。
悲劇の幕が切って落とされてから、ページを繰る手が止まらなかった。そしてやはり泣いてしまった。大粒の涙がポタポタと落ち、ついでに鼻水も垂れた。
それなのにこの作品はいろんなところで非難を浴びている。オリジナリティがまるでなく、既出のモチーフの寄せ集めだと。たしかにそうかもしれないが、根が単純だから感動してしまう。運命に翻弄されながらも、懸命に生きようとする人々の祈りに心が震えた。
ぜひ読んでほしいと思うが、公共の場では読んではいけない。きっと鼻水が垂れるだろうから。