アレシボ天文台

画像:©University of Central Florida

プエルトリコにあるアレシボ天文台。一度でいいからこのような星空を見てみたい。
アレシボ天文台を知ったのは映画『コンタクト』。地球外生命体を探査する主人公が赴任する施設。子供時代の回想から現在へ場面が変わると、巨大な反射鏡のそばに主人公が立っている。
ほどなくして別の観測施設へ移るので少ししか登場しないが、映画館で最初に観た時は感動した。巨大な反射鏡が地面に据えられ、放射器はケーブルに吊られて宙に浮いている。これならいくらでも巨大化できると感心したが、2017年に直径2.5倍の反射鏡の望遠鏡ができた。
アレシボ天文台は建造して57年経つそうだが、ケーブルの劣化がずいぶん進んでいたのか、この夏補助ケーブルが切れる事故があり、今月初旬にはメインケーブルまで切れてしまった。
張り直しても他のケーブルも劣化しているのではないか。ケーブル以外の部分はどうか。対処のしようがないので、これを機に廃止することを決めたそうだ。
形あるものいつかは壊れると口にしてハッとした。吊り橋のケーブルは何年くらい持つのだろう。小さい橋なら橋桁を仮に支えながら交換できるだろうが、明石海峡大橋などの巨大な吊り橋はどのように交換するのか。ハンガーロープの交換は想像できるが、メインケーブルの交換は不可能ではないのか。ならば壊して造りなおすのだろうか。