BADモード

なぜこの写真を選んだのだろうか。これは「またネットショッピングの品物が届いているよ」とあきれている顔。それともコロナにうんざりしている顔だろうか。
先日デジタル音源がリリースされたようで、Spotifyに出現したので聴いてみたが、バタバタしながらだったので耳に残らなかった。その後、彼女のYouTubeチャンネルで収録曲のスタジオセッションを観て、あまりのカッコよさにそのままハイレゾ音源を購入。
思えば前作『初恋』も同様だった。あまり食指が動かなかったのに、NHK『プロフェッショナルの流儀』を観てハイレゾ音源を購入。『夕凪』を高音質で聴いてみたかった。
スタジオセッションの映像は、新作のリリース日に有料配信されたライブストリーミングのものだそうで、その中から2曲が公開されているが、最初に観たのはそれらではなく『Sony – Stories』チャンネルの動画。ライブ映像にはソニーの機材が使われているそうで、監督と撮影監督が機材や撮影イメージについて説明しているのを見て、すばらしい映像作品に違いないと直感。アングル、フォーカス、照度、色温度などどれも最適で、演奏に没入できた。
演奏は名うてのミュージシャンが揃い、プロの仕事を魅せてくれた。『Find Love』では、ベーシストが自分の演奏がないパートで、手を前で組み小さく踊る姿にニヤニヤした。映像に既視感を感じたが、Radioheadの『In Rainbows From the Basement』と同じ監督だった。
ライブストリーミングでは11曲披露したようで、CDの初回生産限定盤には全曲の映像がつくそうだが、音源は手に入れたのでCDはいらない。映像だけで販売してくれないだろうか。
音源は久しぶりに海外のお店で購入。世界的なアーティストなので外国でも取り扱っている。ただファイル名もタグ情報もアルファベットなので、適宜日本語への編集が必要。
あわせて前々作『Fantôme』を購入。AAC版を持っているが、この際ハイレゾ版も購入。旧作だからなのか、クーポン適用後の価格は14ドルちょっと。お買い得だった。
活動休止からの復帰作もハイレゾで揃えたかった。それと『真夏の通り雨』をよい音で聴きたかった。先日ミュージックビデオを観ていて涙が溢れた。近しい人を思ってしまった。
『Fantôme』の収録曲はどれも藤圭子さんへの鎮魂だと思うが、この曲がいちばん直截的ではないだろうか。それと「降り止まぬ 真夏の通り雨」の秀逸さ。「通り雨」は母への想い、あるいは喪失感だろうか。それらは、夏のまとわりつく湿気のように溢れて止めどない。