
蒸気音が大きくなったので、そろそろ炊き上がる頃かと炊飯器を見に行くと、ディスプレイが消えていた。炊き上がると消える仕様なのだが、音が鳴らなかったし、自動で切り替わる保温ランプが点いていない。試食すると炊き上がっていなかったので、さらに炊飯しようとメニューボタンを押したが、ディスプレイが点かず音も鳴らない。コンセントを抜き差ししても変わらなかった。
取扱説明書ではわからなかったので、「ディスプレイが点かない、音が鳴らない」でインターネット検索をすると、電池切れではないかとのこと。でも電源プラグをコンセントに差している間はAC電源で作動すると取扱説明書にあるので、この症状に電池は関係ないだろう。それより驚いたのは、炊飯器に電池が入っていること。予約炊飯をしたことがないし、電源プラグも差しっぱなしなので、考えたこともなかった。ちなみに、電池交換は通常メーカーへ依頼するようで、5千円ほどかかるようだ。10万円の高級炊飯器ならいざ知らず、1万円で購入した炊飯器では躊躇してしまう。
顛末を記録しておこうと動かなくなった炊飯器を撮影した。いつの間にか変形してしまった蒸気口を撮影したが、その上の警告文を読んで息を呑んだ。やはり電池切れでなく故障したのだ。
炊飯器はキッチンのワークトップに置いているが、ワークトップが小さいので作業スペースが減ってしまう。だから炊飯器の上にキッチンペーパーを敷き、そこも作業スペースとして利用していた。ふきんはだめでも紙なら大丈夫だろうと考えていたが、水分が繊維の間で膜となり、蒸気が十分に排出できなかったのではないか。だから蒸気口は変形し、熱で配線を痛めてしまったのではないか。ディスプレイや操作ボタンへの配線はヒンジ部分を通っていると思うが、そばには蒸気口がある。故障なら修理を依頼するしかないが、蓋の交換などで購入金額を上回るだろう。買い換えることにした。
ヨドバシ・ドット・コムで東芝とタイガーの3合炊きが1万円で販売されていたが、無印良品の3合炊きはさらに安く8,990円だった。炊けるだけでよいので、IHや圧力、炭釜や土鍋釜はいらない。それより無印良品の3合炊きは、ディスプレイや操作ボタンが蓋ではなく胴体についているので、今度のような故障は起きないだろう。一気に心が傾いたが、レビューを読んで萎えた。蓋についているパッキンが外して洗えないそうだ。画像を見るとリング状のパッキンがついているが、なぜ取り外して洗える内蓋のほうにつけないのだろう。お店で実物を確認したが、パッキンの断面がコの字なので、掃除に手間がかかるかもしれない。あきらめてタイガー製品を購入したが、こちらもいまいちだった。
1つはディスプレイが暗かった。キッチンライトを点けても視認性が悪かった。グレー液晶がその一因なのではないか、地と文字にメリハリがなかった。もう1つは音が小さかった。炊きあがりを示す音が、戸を閉めた隣室に届かなかった。ボタンのクリック音はさらに小さくかすれていた。
これらは故障した製品には見られなかった。 タイガーは炊飯器では象印に次いでNo.2だそうだが、高額製品にばかり注力し、低額製品はいい加減につくっているのかもしれない。