iPhoneとPC

iPhoneをPCへ接続するたびに、「このデバイスに写真やビデオへのアクセスを許可しますか?」のメッセージが現れるようになった。その度に「許可」を押すが、なぜこのようなことが起こるのだろう。許可したことを記憶すればよいのに。いや、PCはとっくに関連づけされている。
原因を調べても、納得のいくものはなかった。最も多かったのは、PCにiTunesをインストールしていないからというものだが、iTunesは15年以上も前から利用している。
インストールしているだけではだめで、接続した時に起動していなければならないというものもあった。試してみると確かに表示されなくなったが、なぜiTunesが必要なのだろう。
iPhoneで撮影した画像や動画をPCへ取り込むが、iTunesは利用せずに、エクスプローラーを開いて直接ファイルをコピーする。iTunesが必要なのは同期機能のせいだろうが、同期をする必要はないのでチェックは外している。iCloud同様に、同期をしてうまくできたことがない。
ところでメッセージを見て気がついたが、「許可」より「許可しない」のほうが字が太い。一般的には誘導側が太字だろうから、iPhoneをPCへ接続させたくないという意思表示だろうか。

成分献血

はじめて成分献血をした。年の始めは脈拍が下がらなくて献血できなかったが、今日も初計測では基準値を超えた。でも10分休んでから再計測すると、何とか基準内に収まった。
全血献血との違いは調べていたが、献血ルームで知ったこともあった。問診の後に行う検査では、全血献血の時は指先ヘ針を刺してプレパラートで採血するが、今日は従来通り肘へ注射して採血した。血小板の数を調べるそうだが、量が必要なのだろうか。心電図検査も行った。40歳以上の献血者は受けないといけないそうだ。成分献血は時間がかかるので、心臓に負担がかかるのだろうか。血圧や脈拍のことがあるので心配したが、きれいな波形だと先生。
いよいよ採血。ベッドに寝てから始まるまで時間がかかった。全血献血はチューブが1本だけだが、成分献血のチューブは3本あった。取り回しが必要で、下がらないようにテープであちこち固定した。チューブの途中にある口へ採血管を挿して数本採血した。
始まるとしばらく装置を眺めた。動きが面白かった。マグボトルの蓋のようなものが5つついていて、昔のコンピュータのオープンリールよろしく法則に従ってバラバラに回転した。
中央に立てかけた透明の箱に血液が溜まったり減ったりしたが、そのスピードが思いのほか速いので、こんなスピードで採られているのかと驚いた。血液を採る時は感じなかったが、体内へ戻す時は圧を感じた。風呂の足し湯をしている時に感じる圧のようだった。
採血にかかった時間は70分だった。体重によって採血量が違うので、時間は一定ではないそうだ。腕の高さがよくなかったのか、70分動かさずにいたからか、腕が微かにしびれていた。家に帰るとエスカレートして、体全体がだるくなった。終始血液を採るだけの全血献血より、採ったり戻したりを繰り返す成分献血は体への負担が大きいのだろう。ましてや高血圧高脈拍の健康状態。2週間経てばまた成分献血ができるが、どうしようかと考えてしまう。

国宝建造物索引

国宝建造物を拝観した記事は「観る」に分類しているが、数が増えてきたので独立させることにした。新しい分類ページのトップに国宝建造物の一覧を固定させ、各記事へのリンクを設定すれば便利だと考えたが、自分のスキルでは難しいとわかり断念。各記事の分類は「観る」のまま変えず、この記事のみ新しい「観る(国宝建造物)」へ分類することにした。
残念なのは以下の一覧。表にすれば見やすく短くなるのだが、罫線や列幅、余白などが設定できず、思い通りの表示とならないので断念した。スクロールが大変だがやむを得ない。

北海道
 国宝建造物なし

青森県
 国宝建造物なし

岩手県
 西磐井郡平泉町
  中尊寺/金色堂

宮城県
 宮城郡松島町
  瑞巌寺/本堂(元方丈)、庫裏及び廊下
 仙台市
  大崎八幡宮/本殿・石の間・拝殿

秋田県
 国宝建造物なし

山形県
 鶴岡市
  出羽三山神社/羽黒山五重塔

福島県
 いわき市
  願成寺/阿弥陀堂(白水阿弥陀堂)

茨城県
 国宝建造物なし

栃木県
 日光市
  東照宮/本殿・石の間及び拝殿、正面及び背面唐門、東西透塀、陽明門、東西廻廊
  輪王寺/大猷院霊廟本殿・相の間・拝殿
 足利市
  鑁阿寺/本堂

群馬県
 富岡市
  旧富岡製糸場/繰糸所・東置繭所・西置繭所

埼玉県
 熊谷市
  歓喜院/聖天堂

千葉県
 国宝建造物なし

東京都
 東村山市
  正福寺/地蔵堂
 港区
  赤坂離宮/旧東宮御所

神奈川県
 鎌倉市
  円覚寺/舎利殿

新潟県
 国宝建造物なし

富山県
 高岡市
  瑞龍寺/仏殿、法堂、山門
  勝興寺/本堂・大広間及び式台

石川県
 国宝建造物なし

福井県
 小浜市
  明通寺/本堂、三重塔

山梨県
 甲府市
  大善寺/本堂
 山梨市
  清白寺/仏殿

長野県
 長野市
  善光寺/本堂
 松本市
  松本城/天守・乾小天守・渡櫓・辰巳附櫓・月見櫓
  旧開智学校/校舎(2024年まで耐震改修工事中)
 上田市
  安楽寺/八角三重塔
 大町市
  仁科神明宮/本殿・中門(前殿)
 小県郡青木村
  大法寺/三重塔

岐阜県
 多治見市
  永保寺/開山堂(僊壺堂)、観音堂(水月場)
 高山市
  安国寺/経蔵

静岡県
 静岡市
  久能山東照宮/本殿・石の間・拝殿

愛知県
 犬山市
  犬山城/天守
  有楽苑/如庵(茶室)
 西尾市
  金蓮寺/弥陀堂

三重県
 津市
  専修寺/御影堂、如来堂

滋賀県
 大津市
  延暦寺/根本中堂
  日吉大社/西本宮本殿及び拝殿、東本宮本殿及び拝殿
  三井寺/金堂新羅善神堂、光浄院客殿、勧学院客殿
  石山寺/本堂、多宝塔
 野洲市
  御上神社/本殿
  大笹原神社/本殿
 湖南市
  常楽寺/本堂、三重塔
  長寿寺/本堂
  善水寺/本堂
 蒲生郡竜王町
  苗村神社/西本殿
 彦根市
  彦根城/天守・附櫓及び多聞櫓
 愛知郡愛荘町
  金剛輪寺/本堂
 犬上郡甲良町
  西明寺/本堂、三重塔
 長浜市
  宝厳寺/唐門
  都久夫須麻神社/本殿

京都府
 京都市北区
  大徳寺/方丈及び玄関、唐門(2029年まで修理)
  大徳寺龍光院/書院(蜜庵席)(非公開)
  大徳寺大仙院/本堂(方丈)
  上賀茂神社/本殿・権殿
 京都市上京区
  北野天満宮/本殿・石の間・拝殿及び楽の間
  大法恩/寺本堂(千本釈迦堂)
 京都市左京区
  銀閣寺/銀閣、東求堂
  南禅寺/大方丈・小方丈
 京都市中京区
  二条城/二の丸御殿遠侍及び車寄、二の丸御殿式台、二の丸御殿大広間、二の丸御殿蘇鉄之間、二の丸御殿黒書院(小広間)、二の丸御殿白書院(御座の間)
 京都市東山区
  知恩院/三門、本堂(御影堂)
  東福寺/三門
  東福寺龍吟庵/方丈(2023年まで屋根修理)
  妙法院/庫裏(2027年まで半解体修理)
  豊国神社/唐門
  三十三間堂/本堂
  清水寺/本堂
  八坂神社/本殿
  下鴨神社/東本殿・西本殿
 京都市下京区
  西本願寺阿弥陀堂、御影堂、飛雲閣、唐門、北能舞台、対面所及び白書院、黒書院及び伝廊(黒書院及び伝廊は非公開)
 京都市南区
  東寺/金堂、五重塔、大師堂(西院御影堂)、蓮花門、観智院客殿
 京都市右京区
  高山寺/石水院(五所堂)
  仁和寺/金堂
  広隆寺/桂宮院本堂(非公開)
 京都市伏見区
  醍醐寺/金堂、五重塔、三宝院唐門、三宝院殿堂(表書院)、清瀧宮拝殿、薬師堂
  法界寺/阿弥陀堂
 綾部市
  光明寺/仁王門
 宇治市
  平等院/鳳凰堂(中堂・両翼廊・尾廊)
  宇治上神社/本殿、拝殿
 八幡市
  石清水八幡宮/本殿・幣殿及び舞殿・楼門・東門・西門・廻廊(楼門東門間、楼門西門間、背面)・摂社武内社本殿・瑞籬
 木津川市
  浄瑠璃寺/本堂、三重塔
  海住山寺/五重塔
 乙訓郡大山崎町
  妙喜庵/待庵

大阪府
 大阪市
  住吉大社/本殿(第一殿、第二殿、第三殿、第四殿)
 堺市
  櫻井神社/拝殿
 貝塚市
  孝恩寺/観音堂
 泉佐野市
  慈眼院/多宝塔
 河内長野市
  観心寺/金堂

兵庫県
 神戸市
  太山寺/本堂
 加東市
  朝光寺/本堂
 小野市
  浄土寺/浄土堂(阿弥陀堂)
 加古川市
  鶴林寺/本堂、太子堂
 加西市
  一乗寺/三重塔
 姫路市
  姫路城/大天守、西小天守、乾小天守、東小天守、イ・ロ・ハ・ニの渡櫓

奈良県
 奈良市
  圓成寺/春日堂・白山堂
  東大寺/南大門、金堂(大仏殿)、二月堂、法華堂(三月堂)、鐘楼、開山堂、転害門、本坊経庫
  正倉院/正倉
  般若寺/楼門
  興福寺/東金堂、北円堂、三重塔、五重塔
  春日大社/本社本殿(第一殿~第四殿)
  元興寺/極楽坊本堂、極楽坊禅室、五重小塔
  十輪院/本堂
  新薬師寺/本堂
  唐招提寺/金堂、講堂、鐘楼、宝蔵、経蔵
  薬師寺/東塔、東院堂
  海龍王寺/五重小塔
  秋篠寺/本堂
  霊山寺/本堂
 生駒市
  長久寺/本堂
 生駒郡斑鳩町
  法隆寺/金堂、大講堂、五重塔、鐘楼、経蔵、西円堂、聖霊院、東室、三経院及び西室、食堂及び細殿、綱封蔵、回廊(東、西)、中門、南大門、東大門、東院夢殿、東院鐘楼、東院伝法堂
  法起寺/三重塔
 葛城市
  當麻寺/本堂(曼荼羅堂)、東塔、西塔
 天理市
  石上神宮/拝殿、摂社出雲建雄神社拝殿
 桜井市
  長谷寺/本堂
 宇陀市
  室生寺/金堂、本堂(灌頂堂)、五重塔
  宇太水分神社/本殿(第一殿~第三殿)
 五條市
  榮山寺/八角円堂
 吉野郡吉野町
  金峯山寺/本堂(蔵王堂)、仁王門(2028年まで大修理)

和歌山県
 伊都郡高野町
  金剛峯寺/不動堂
  金剛三昧院/多宝塔
 海南市
  長保寺/大門、本堂、多宝塔
  善福院/釈迦堂
 岩出市
  根来寺/多宝塔(大塔)

鳥取県
 東伯郡三朝町
  三佛寺/奥院(投入堂)

島根県
 松江市
  松江城/天守
  神魂神社/本殿
 出雲市
  出雲大社/本殿

岡山県
 備前市
  旧閑谷学校/講堂
 岡山市
  吉備津神社/本殿及び拝殿

広島県
 福山市
  明王院/本堂、五重塔
 尾道市
  浄土寺/本堂、多宝塔
  向上寺/三重塔
 広島市
  不動院/金堂
 廿日市市
  厳島神社/本社本殿・幣殿・拝殿・祓殿・摂社客神社本殿・幣殿・拝殿・祓殿・東回廊・西回廊

山口県
 山口市
  瑠璃光寺/五重塔
 下関市
  功山寺/仏殿
  住吉神社/本殿

徳島県
 国宝建造物なし

香川県
 坂出市
  神谷神社/本殿(220927落雷火災)
 三豊市
  本山寺/本堂

愛媛県
 松山市
  石手寺/仁王門
  太山寺/本堂
  大宝寺/本堂

高知県
 長岡郡大豊町
  農楽寺/薬師堂

福岡県
 国宝建造物なし

佐賀県
 国宝建造物なし

長崎県
 長崎市
  崇福寺/大雄宝殿、第一峰門
  大浦天主堂/大浦天主堂

熊本県
 人吉市
  青井阿蘇神社/本殿・廊・幣殿・拝殿・楼門

大分県
 宇佐市
  宇佐神宮/本殿(第一殿~第三殿)
 豊後高田市
  富貴寺/大堂

宮崎県
 国宝建造物なし

鹿児島県
 霧島市
  霧島神宮/本殿・幣殿・拝殿

沖縄県
 那覇市
  玉陵/墓室(東、中、西)・石牆(外周、中央)

山崎

アサヒビール大山崎山荘美術館にて黒田辰秋展を鑑賞。来月訪れようと考えていたが、京都市芸術文化協会主催『ゲイジュツのミカタ』というイベントを発見。黒田さんに師事した村山明さんという方を迎えて、公民館でのトークと、展覧会にも同行してもらえるというので参加。
イベントは午後だったが、せっかくなので早めに山崎へ入り、未訪だった場所を訪れた。

JR島本駅のホームからの眺め。新快速の車窓からしか見たことがなくて、何ができるのだろうと思っていたが、マンションとクリニックモールとスーパーマーケットができるそうだ。
この開発地のことは、山崎在住の方や島本町議会議員のブログで知った。室町時代からの農地を宅地へ転用する、13haにも及ぶ土地区画整理事業だそうだが、区画には山尾遺跡や越谷遺跡が含まれている。後鳥羽上皇ゆかりの水無瀬離宮の一部の可能性があるそうで、工事を行う前には発掘調査が必要だが、一部で調査前に工事を始めてしまい、破壊してしまった。でもその後町は遺構とは判断せず、十分な調査がされないまま埋め戻されてしまった。複数の団体が再調査を求めているようだが、開発や建築でしか潤わないと考えている者達に聞く耳はない。
列車の接近メロディがサントリーオールドのCM曲だった。サントリー山崎蒸留所は隣の山崎駅のほうが近いのだが、所在地はこの駅と同じ大阪府の島本町なのだそうだ。だから町が国産ウィスキー発祥の地をPRしようと発案したそうだが、果たしてどれほどの効果を生むのだろう。
違和感を感じたのは、この風景に合わないと思ったから。サントリー山崎蒸溜所の辺りは山が近くて三川も近い。湿度が高いので霧が立つ。そのような情緒はこのホームからは見られない。数年後には高層マンションが立ちはだかるだろうから、遠くの山も見えなくなる。

駅の反対側にある島本町立歴史文化資料館。旧称『麗天館』だそうだ。島本駅ができるまでは、国史跡『桜井駅跡』と一体だったようだが、駅前道路ができたことにより分断されてしまったようだ。1940(昭和15)年竣工と新しいが、裳階が4面とも廻り社寺建築を感じさせる。

国宝後鳥羽天皇宸翰御手印置文(しんかんおていんおきぶみ)の複製。水無瀬神宮の所蔵で、実物は京都国立博物館へ寄託されているそうだ。
承久の乱に破れ、隠岐へ流された後鳥羽天皇。19年もの間島で過ごしたが、病気になり、いよいよ往生が近いと悟ったのか、近臣だった水無瀬信成、親成親子へ万一の際を示した文書。崩御する13日前に書かれたそうだが、病人とは思えない筆跡に感心した。
水無瀬神宮が所蔵するもう1つの国宝、紙本著色(けんぽんちゃくしょく)後鳥羽天皇像の複製も展示してあった。承久の乱直後に、生母七条院へ送るため藤原信実に描かせたものだとか。

水無瀬駒。能筆家だった水無瀬家13代兼成が制作した将棋の駒で、現在の駒のルーツだそうだ。画像の将棋は『中将棋』といい、室町時代に誕生し、身分の高い人々に遊ばれていたそうだ。マス目は12×12、駒数は21種類92枚もあるとか。チェス同様に取った駒は使えないそうだ。

摂津職嶋上郡水無瀬荘図の複製。実物は正倉院所蔵だそうだ。山麓に東大寺という地名を見つけたのだが、東大寺領だった水無瀬荘があったそうで、戦国時代まで領地だったとか。

敷地内に遺構が再現されていた。水無瀬離宮の庭園跡と考えられている西浦門前遺跡の一部だそうだ。遣水跡だそうで、庭園を訪れた藤原定家の日記『明月記』に、この遺構によく似た光景が描かれているとか。建築するので現地保存はできず、この場所に復元されたそうだ。

水無瀬神宮。訪れたいと思ったのは、社ではなく宮だったから。大阪府唯一の神宮でもあるそうで、後鳥羽天皇と2人の皇子-土御門天皇、順徳天皇-が祀られている。
後鳥羽天皇はこの地を大変気に入り、水無瀬離宮を造営したそうだ。歴史学者の豊田裕章氏によれば、それは単なる別荘に止まらず、様々な機能を備えた都市的な規模だったとか。その中核を成した本御所が建っていたのが、ここ水無瀬神宮なのだそうだ。

神門は薬医門。柱の掲示に驚いた。石川五右衛門の手形があるという。文禄年間、神宝の刀を盗もうとしたが、神威にうたれ門の中へ入れなかったので、手形を残して立ち去ったそうだ。

網をしてある所がその部分。周りより白くなっていたが、手指の形はなかった。当初はついていたのだとしても、400年も経てば消えてしまうのだろう。

右が拝殿。左は客殿だそうだが、豊臣秀吉からの寄進だそうで重要文化財。

客殿の裏に『灯心席』と呼ばれる茅葺屋根の茶室があり、こちらも重要文化財だそうだ。
特徴は名称の由来となった天井だそうだ。灯心の材料となる様々な草木が格天井に編まれているそうで、一度観てみたいものだが、5名以上でなければ見学できないようだ。

手水舎の水は水道水ではなく井戸水。それは『離宮の水』と呼ばれていて、環境省『全国名水百選』に選ばれているそうだ。いつも行列ができるようで、確かに美味しいと思った。
千利休が待庵をつくり、サントリーが蒸留所をつくった理由を垣間見ることができた。

水無瀬川。本当に水がなく驚いたが、そもそも水無瀬とは、「水の流れていない川。川床だけあり、水は伏流となり地下に潜っているような川。水の非常に少ない川」という意味の普通名詞だそうで、この辺りはまさにその通りの状態になっているようだ。

遠くにサントリー山崎蒸留所。2つの乾燥塔が印象的。1967(昭和42)年まで使用されたとか。
画像には写っていないが、右400mに山崎駅。接近メロディが相応しいのはどちらの駅だろう。

観音寺のそばに開けた場所があった。国指定史跡『大山崎瓦窯跡』だそうだ。平安京造営のために設けられたそうで、発掘調査の跡は残っていないが、植栽などで窯跡を現していた。
それにしても見晴らしがよく、阪急電鉄、JR、新幹線、石清水八幡宮のある男山が望めた。

トーク会場は大山崎ふるさとセンター。昨秋訪れた大山崎町歴史資料館が2階にある。
村山さんが入学した京都市芸術大学彫刻科に、黒田さんの息子さんがいたそうだ。新入生歓迎会で息子さんが村山さんを気に入り、自宅へ招かれたそうだ。そこで黒田さんと出会い、仕事を手伝うようになった。在学中は清水の自宅へ、卒業後は岐阜の高山へ通われたそうだ。
黒田さんは寡黙な方で、ウィスキーとキャビアをちびちびやるのがお好きだったそうだ。黒田さんを寛次郎さんへ紹介したのは、八木一夫さんの父一艸(いっそう)さんだそうだ。

美術館へ着くと館長の挨拶があり、知りたかったことを話してくださった。民藝とモネが同居する理由を知りたかったのだが、モネも所有していたというただそれだけのことだった。
展覧会場では、最初の展示室では村山さんについて回ったが、広くない展示室に大勢がいて窮屈だったので、次の展示室で離脱し、それ以降は独りでゆっくり鑑賞した。学芸員並みの解説を期待していたので、村山さんのアドリブでは物足りなかった。
黒田さんの作品は、『美術館「えき」KYOTO』や『ZENBI』で行われた展覧会で鑑賞したことがあるが、本展は山本爲三郎コレクションだったので、初見の作品が多くあった。だから図録をつくってくれてうれしかった。奥付を見ると、大向デザイン事務所の装幀だった。
施設名称が『アサヒグループ大山崎山荘美術館』へ変わるそうだ。アサヒビールからアサヒグループジャパンへの所有者変更に伴うものだそうだが、いっそのこと『大山崎山荘美術館』にすればよかった。フルネームで読んだことはないし、今やこれだけでも通用するだろう。

最近閲覧した場所 Ver.2

Googleマップ「最近閲覧した場所」が新バージョンとなって現れた。前バージョンはいつからか表示されなくなっていた。存在を忘れてしまうほどの機能でしかなかった。
それが再び現れた。今度は堂々とスペースをとってきた。画像では大阪駅だけだが、検索しただけ縦に並んでゆく。収まり切らなくなるとスクロールバーが現れるのだろうか。地図上にグレーのピンと「最近閲覧した場所」が表示されなくなったことはよいこと。
でもこれだけなら必要ない。履歴は検索窓に残してくれるのだから、それで事足りる。

ユキヤナギの花が咲いていた。先鋒だろうか。春の訪れを確認するための。

右クリックはできません