デジタル音源の不備

Nonesuch Storeでブラッド・メルドーの新譜『Ride into the Sun』のデジタル音源を購入したのだが、ダウンロードしたZIPファイルを解凍したところ、何やらおかしなことになっていた。

左下に18個の項目とあるが、このアルバムは全16曲。ファイル名にも16までしかナンバリングされていない。いや、上のほうを見ると1と2が2つずつある。Spotifyの同アルバムと聴き比べてみると、2行目の1が3と同じ曲で、4行目の2が1行目の1と同じ曲だった。また、それら2ファイルのファイル名は、数字以外の部分もおかしかった。アルバム名がなく、複数の曲名が混在していた。

それら2ファイルを削除すればよいのかと思ったが、全曲ともメタデータが付与されていなかったので、Nonesuch Storeへメールを送った。米国の店舗なので英語で送らなければならないが、英語は苦手なので日本語で文章をつくり、Google翻訳に翻訳してもらった。8/30に送信。

添付ファイルはダウンロードしたZIPファイルですが、内容が間違っているため、正しいデータをお送りください。
曲数は16曲のはずですが、18ファイルあります。
アルバムカバー画像がありません。
曲名や曲番号がありません。
The attached file is the downloaded ZIP file, but it’s incorrect, so please send the correct data.
There are supposed to be 16 songs, but there are 18 files.
There is no album cover image.
There are no song titles or numbers.

9/11に返信が届いた。

I am very sorry to hear you are experiencing technical issues with your digital download.
We are currently investigating this issue and will follow up with you as soon as possible.
I apologize for the inconvenience and thank you for your patience.
デジタルダウンロードに関して技術的な問題が発生しているとのことで、大変申し訳ございません。
現在この問題を調査中で、できるだけ早くご連絡いたします。
ご不便をおかけして申し訳ございません。ご理解とご協力に感謝申し上げます。

9/16に再びメールが届いた。

Unfortunately, we do not have the files the way that you have described. As a courtesy, we have refunded your order in full, via the payment method used for purchase. (Please allow up to 5 business days for funds to post to your account.)
申し訳ございませんが、ご指定のファイルはございません。誠に申し訳ございませんが、ご購入時にご利用いただいたお支払い方法にて、ご注文金額を全額返金させていただきました。(返金がお客様の口座に反映されるまで、最大5営業日かかる場合がございます。)

9/11のメールでは問題を調査中と書いてあったのに、今朝のメールでは問題はなかったと受け取れる文面。「添付していただいたZIPファイルを解凍しましたが、ファイル数は16で、メタデータにも異常は見られませんした」などと書いてくれればよいものを、”we do not have the files the way that you have described”ではさっぱりわからない。わからないからおかしなことを思いついた。ZIPファイルは解凍ソフトやパソコンによって、解凍後の内容に変化が生じるものなのだろうか。いくつかの解凍ソフトを試したり、別のパソコンを使って解凍してみたが、結果はどれも冒頭と同じだった。

おそらくNonesuch Store側に問題があるのだろう。完成前のテストファイルをセットしてしまったのではないか。それなら正しいファイルにセットし直せば済むこと。簡単だと思うのだが、なぜか対応してくれない。9/16のメールが届いた同じ日に、ダウンロードリンクが記された別のメールが届いていたので、ダウンロードしZIPファイルを解凍してみたが、結果は冒頭と同じだった。追求したかったが、どうせ実のない返事が届くのだろう。購入代金を返却してくれるようなので、お終いにした。

購入したデジタル音源は、2ファイルを削除し、メタデータを付与して聴いていたが、どうにも気味が悪く落ち着かないので、Bandcampで購入し直した。ブラッド・メルドーはBandcampでも販売してくれていて、同じクオリティなのにNonesuch Storeより1ドル安い。解凍すると16ファイルで、メタデータも付与されていた。今後ブラッド・メルドーのアルバムはBandcampで購入しようと思う。

dysonバッテリー

3月にヘッドの蛇腹ホースを交換した『dyson V8 Slim Fluffy』。今度はバッテリーに不具合が起きた。掃除をはじめてすぐに止まったので、電池が切れかけていたかとコンセントへ繋いだところ、いつもなら青ランプが点滅するところ赤ランプが点滅。説明書を見ると”バッテリーのエラー<ダイソンお客様相談室>までご連絡ください”とのこと。どうやらバッテリー交換が必要のようだった。

ダイソンのウェブサイトに交換用バッテリーのページを見つけたが、”Dyson V8™ コードレスクリーナー 交換用バッテリー”は3種類あった。接続部分の形状やサイクロン部分の外観の違い、形式番号の違いで適合品を見つけるようになっていたが、そもそもなぜ3種類もあるのだろう。一同V8だし、掃除機本体やハンドル部分もまったく同じに見える。

適合するバッテリーは在庫がなかった。”販売開始/再開のお知らせを受け取る”ボタンがあったが、6年前に発売された製品なので販売再開はないだろう。ブックマークから楽天市場とYahoo!ショッピングを開き、検索するとやはりヒットした。互換バッテリーだ。互換蛇腹ホースや互換ヘッドがあるのだから、互換バッテリーもあるに違いないと考えた。

販売店や品数が多く迷ったが、価格はほぼ同じなのでレビューの多い商品に絞った。そして、互換蛇腹ホースのときの失敗を繰り返さないよう、適合機種を念入りに確認した。形式番号は「SV10K」だったが、その通りに書いてある商品が見つからず、「V8 Slim」の文字も見つからなかったので、目星をつけた店のひとつへ問い合わせたところ、問題なく使えるということだったので、その店で購入した。5,397円だった。ちなみに純正品は9,350円。

交換は蛇腹ホースとは比較にならないほど簡単だった。クリアビンを取り外し、隠れていたビス2本と、反対側にあるビス1本を外すだけ。ビス穴は+だったが、ドライバーを回すと違和感を覚えた。外したネジをよく見ると、いつものプラスネジとは異なっている。調べると、主にヨーロッパで普及している『ポジドライブ』という規格のようで、専用ドライバーも売られていたが、このためだけに購入するのは勿体ないし時間がかかるので、ネジ穴が潰れないようゆっくり丁寧に回した。

ところで、ダイソンは商品名にTMマークをやたらつけるが、他のVシリーズにはついていないのに、V8についているのはなぜだろう。公式オンラインストアでまだ販売されている『Dyson V8 Slim™ Fluffy Black』は、V8でなくSlimのあとにTMマークがついているが、この場合V8 Slimが登録商標の対象なのだろうか。ちなみに、冒頭に書いた『dyson V8 Slim Fluffy』は、TMマークがなければdも小文字だが、製品の外箱の表記そのままに書いた。一貫していないのだ。

アレルギー検査

花粉症発症から30年にして、はじめてアレルギー検査を受けた。先日花粉症の薬を処方してもらうため耳鼻科を受診した際、そういえばと思い出しお願いした。ずっと市販薬で済ませていたので花粉症で耳鼻科を受診することはなく、別の症状で受診してもいつも忘れてしまった。
先生に話すとすぐにできるとのこと。血液検査だった。どのようなものかイメージできないが、別の何かだと思っていたので肩透かしを食らった。1週間後に来てくださいと言われた。
検査結果にも肩透かしを食らった。カモガヤ、スギ、ヒノキへのアレルギーがあるだけで、他はすべて陰性だった。食品アレルギーの記載がないのは耳鼻科での検査だからだと思ったが、帰りに調べた『VIEW39』という検査キットは、どの診療科で受診しても、食品を含め39項目に対し検査を行うそうだ。受診した耳鼻科はそのキットを採用していないということだろうが、検査料4,590円に対し、『VIEW39』でも5、6,000円だそうなので、損した気分になった。
でもイネ科へのアレルギーがあるとわかっただけでも収穫だった。ウォーキングの際、イネのような麦のような植物が生えている横を通ると、必ずそのあとくしゃみや鼻水が止まらなくなった。カモガヤは画像を見てもピンとこないが、イネ科全般へのアレルギーがあるということなのだろう。

北欧のあかり展

SNSのフォロイーさんの投稿で知った『北欧のあかり展』。展覧会を監修した小泉隆さんと、ルイスポールセンジャパンの荒谷真司さんのギャラリートークがあるというので、初日に足を運んだ。

プロローグのコーナー。「夜は昼にはならない。」とはポール・ヘニングセンの言葉だそうで、小泉さんは名言と捉えているそうだ。北欧は自然が厳しいが、その厳しい自然に抗わず、夜は夜らしい生活、夜に適した明かりを用い、豊かに暮らすというメッセージなのだとか。
デンマークにはヒュッゲという言葉があり、居心地のよい時間や空間を意味するのだそうだ。

説明がなかったが、照明の始まりはろうそくの灯火、ということだろうか。
絵が素敵だったので検索すると、ピーダ・イルステズ『Woman Reading by Candlelight』。画像検索はありがたい。妹さんがヴィルヘルム・ハンマースホイと結婚したので、二人は義兄弟だそうだ。
テーブルはソーレン・ジョージ・ジェンセン、キャンドルホルダーはリサ・ラーソンでこれもまた素敵。ろうそくはアメリカの『ルミナラ』。カメヤマが正規代理店だそうだ。電池を内蔵したLED照明で、単三乾電池2本で200時間点灯するのだとか。炎のゆれはディズニーの特許技術だそうだ。

展示は章立てになっていて、第1章は「北欧のあかりと暮らし」。8つのセンテンスと、それを表すインテリア写真のパネルを展示。パネルを照らす照明器具はアルネ・ヤコブセンの『AJウォール』。

  1. 暗さを良しとして受け入れる。
  2. 温かみのある色のあかりを好む。
  3. あかりは低い位置に置く。
  4. 必要なところにはしっかりと明るさを。
  5. 眩しさを避け、緩やかなグラデーションを。
  6. 窓辺のあかりで景色との調和を楽しむ。
  7. 屋外にあかりを灯し、暮らしの一部に。
  8. キャンドルとともに暮らす。

第2章は「近代照明3巨匠の功績」。近代化は伝統や気候風土を断絶したが、北欧諸国はそれらを守りながら近代化を進めたので、電気のない時代からろうそくを継承しているし、一方で照明器具などが高い技術力をもってつくられた。そのような北欧照明の発達に大きく貢献した3人の巨匠─ポール・ヘニングセン、コーア・クリント、アルヴァ・アアルトの仕事や照明器具を紹介。

ポール・ヘニングセンのコーナー。ペンダントランプは『PH 5-4 1/2』、テーブルランプは『PH 2/2 クエスチョンマーク』、フロアランプは『PH 3 1/2 – 2 1/2 フロア』。壁にかかる絵はヴィルヘルム・ハンマースホイの『室内、ストランゲーゼ30番地』。女性が描かれていないものをはじめて見た。

ペンダントランプは左から『PH 4 1/2 – 4』、『PH 3 1/2 – 3』、『PH 2/2』、『PH 1/1』。テーブルランプは左から『PH 2/2 スノードロップ』、『PH 2/2 クエスチョンマーク』、『PH 3/2 テーブル』。荒谷さんの説明によれば、どれも1920年代から30年代につくられたヴィンテージ品で、京都にある『ギャラリー・キタシラカワ』と『Relevant Object』から借りているそうだ。
ランプの説明をしている外国人男性と日本人女性がいたので、ルイスポールセン本社の方と通訳さんかと思ったが、『Relevant Object』のオーナー夫妻だった。3/29放送の『新美の巨人たち』はPHシリーズの特集だったが、田辺誠一さんが『Relevant Object』を訪れ、オーナー夫妻も出演されていた。さらに『Relevant Object』でガイドを務めていたのは荒谷さんで、小泉さんも出演されていて、展覧会とタイアップしているかのようだった。ちなみに、『Relevant Object』は藤井厚二設計の住宅を活用していて、建物は『喜多家住宅主屋』として登録有形文化財に指定されているそうだ。
PHのあとの数字がこれほどあるとは知らなかったが、数字に規則があると思ったので、上述の日本人女性にたずねてみると、数字はシェードのサイズなのだそうだ。/の前はメインシェード、後ろはミドル・ボトムシェードのサイズで、/と-が入ってあるものは-が/の代わりとなり、例えば 『PH 4 1/2 – 4』の場合4 1/2がメインシェード、4がミドル・ボトムシェードのサイズだそうだ。でも1958年に誕生した『PH 5』は数字ひとつ。メインシェードの直径が500mmということを示すのみ。

電球メーカーがサイズや形状を様々つくることに憤り、すべての電球に対応させようと息巻いてつくられたのが『PH 5』だそうだ。知らなかった。強い印象を与えるために短い製品名にしたのだろうか。
色のついたシェードは、光のスペクトルで目の感度が最も低くなる赤色と青色の光を補完し、目の感度が最も高いスペクトル中央の黄色から緑にかけての光を抑えるためだそうだ。これも知らなかった。

小泉さんの研究室の製作による『PH 5』の断面模型。光の流れがよくわかる。『新美の巨人たち』では田辺さんが九産大の小泉研究室を訪ね、この模型を用いてレクチャーを受けていた。

どこから見ても電球が見えない『PHアーティチョーク』。荒谷さんが「松ぼっくりのような」とおっしゃっていたが、私も名前を知るまで松ぼっくりがモチーフだと思っていた。
ルイスポールセン公式の商品ページを見ると、現在の仕上げは銅、ステンレス、白塗装、真鍮、黒塗装とバリエーション豊か。白黒塗装の基材の材質が掲載されていないが、どうやら銅板のようだ。同じページにある製作現場の映像に映っている。この映像は面白く、繰り返し見てしまう。

コーア・クリントのコーナー。ペンダントランプはコーア・クリント『モデル101ランタン』、テーブルランプはグナー・ビルマン・ピーターセン『モデル343』、ウォールランプはエリック・ハンセン『モデル332』。ウォールランプははじめて見た。朴訥とした木製の伸縮アーム。

こちらもはじめて見たコーア・クリント『モデル306』。本体の造形に魅せられた。
黒い部分の材質が不明だが、革や籐を巻けばより上品になりそう。黒い部分から上を180度回転させればウォールランプにもなるようだ。レ・クリント公式の商品ページに掲載されている。

アルヴァ・アアルトのコーナー。ペンダントランプは『A331ビーハイブ』。フロアランプは『A808』。他には『A330Sゴールデンベルサヴォイ』、『A110手榴弾』、『A338ビルベリー』が展示してあった。ビーハイブの邦訳は蜂の巣。アアルトの照明器具には愛称がついている。
第3章は「建築と調和するあかり」。パーヴォ・ティネルによるヘルシンキ中央駅、ヴィルヘルム・ラウリッツェンによるコペンハーゲン空港のターミナル39、アルネ・ヤコブセンによるSASロイヤルホテル、ユハ・レイヴィスカによるグッド・シェパード教会などを紹介。

ヴィルヘルム・ラウリッツェン『VL45ラジオハウス』。ガラスシェードの曲線が美しい。

近年復刻されたアルネ・ヤコブセン『AJオックスフォードテーブルランプ』。ダイニングの長テーブルにずらり並ぶ姿が印象的。オリジナルはピン差しする仕様だと思うが、それでは自立しないので、復刻品はベースがついたということだろうか。ヤコブセンはこの意匠をどう思うだろう。

ユハ・レイヴィスカがデザインした照明器具。背景は彼が設計したグッド・シェパード教会。ほとんど知られていない方だとおっしゃっていたが、私もはじめて知った。
モーツアルトの『ロンド イ長調 K.511』が小さなボリュームで流れていたが、彼はピアノが弾けるそうで、仕事をしていない時はずっとピアノを弾いていたそうだ。

第4章は「名作照明とデザイナーたち」。1940~1960年と近年の照明器具を展示。TAFデザインの『コリ』シリーズが展示してあったが、シェードのない『コリ ペンダント』がよかった。
バナーに書いてあるのはポール・ヘニングセンの言葉。彼が照明器具をつくるようになったのは、母親のために彼女が美しく見える照明を作ってあげようと思ったからだとか。
映像が上映されていたが、そのうちの1つは『新美の巨人たち』でも少しだけ流れていた。休日だろうか、若いカップルが自宅で1日を過ごす映像なのだが、ごく自然にろうそくを灯すことに感心した。
映像を撮影したのはデンマーク在住の松浦摩耶という方のようだが、彼女は写真もされていて、インスタグラムに素敵な写真が多数投稿されている。昨年出版された写真集も素敵な装幀。インタビューで北欧の人々に対する印象を聞かれ、心に余裕があると答えていた。学費や医療費は無料だし、老後のサポートはしっかりしていると。映像のカップルが素敵に見えたのはそういうことか。
最後は『北欧のあかりと日本』。日本の住宅に北欧の照明器具を取り入れませんか、というPRのようなものだろうか。北欧のデザイナーは日本に影響を受けていることや、北欧の照明器具をつけている施設(俵屋旅館、フリッツ・ハンセン庵、旧喜多邸、ホテル講)などをパネルで紹介。

最後の展示。障子のある空間に北欧照明は似合うと思っているのだが、このコーディネートではそれが如実に表れている。座卓のテーブルランプはヴィルヘルム・ラウリッツェン『VL38テーブル』、柱の手前にあるフロアランプはガムフラテーシ『Yuhフロア』。
北欧の照明器具が現代日本の住宅に美しく調和するとして、伊礼智さんが設計された『におの浜の家』が紹介されていたが、「吉村障子」と『Yuhフロア』がとてもよく似合っていた。

ダイソン掃除機

自宅の掃除機はダイソンのスティックタイプ。このごろ吸引力が弱くなったと感じていたが、原因が判明。ヘッドを掃除しようと目近に見ると、青い蛇腹ホースが破れ、パックリ開いていた。
さてどうするか。ダイソンのウェブサイトを訪れると、交換用パーツとしてヘッドが販売されていたが、21,450円となかなかのお値段。楽天市場やYahoo!ショッピングでは15,000円ほどで手に入るようだが、それでも高いと感じる。それより15,000円で利益が得られるのであれば、ダイソンの価格は適切なのだろうか。何だか馬鹿らしくなったので、『マキタのターボ・60』へ買い替えるか。
いやいやもったいない。さらに検索してみると、ヘッドの互換品を見つけた。本物に似せてつくられた偽物。品質が気になるがとにかく安い。5、6,000円で手に入る。このようなものがあったのかと感心したが、互換インクやトナーと同じ原理。純正は高いから安い互換品が生まれる。
面白くなってきたのでさらに検索すると、究極の商品が現れた。それは蛇腹ホースだけの販売。自分で交換するというわけだが、YouTubeにある作業動画を見てみると、自分にもできそうだったので試しに購入。パーツ1つだけなので、送料込みで420円からという価格も気に入った。
動画が丁寧なので難なく分解できた。特殊なネジだったがドライバーが付属していた。パーツをすべて外し、いよいよ蛇腹ホースの交換というところで問題発生。購入した蛇腹ホースが大きかった。
うちの製品はV8 Slim Fluffyなので、V8の文字が入った商品を選んだのだが、V8とV8 Slimは似て非なるものだった。V8 SlimはV8を日本向けにコンパクトにした製品だそうで、パイプやヘッドがV8より短く小さかった。購入した商品の販売ページを確認すると、「※注意V8slim/V10slimには対応していません」と書かれていた。商品はパーツ1つだけだし、V8 SlimとV8が別だと思っていなかったので、商品情報を読んでいなかった。V8 Slimに対応した商品を購入し直し、難なく交換できた。V8対応品に比べ販売店が少なく高額だったが、間違えた商品分を合わせても2,000円で済んだ。
ところで、調べると5年使っていたが、その程度で壊れてよいのだろうか。ヒンジ部分は前後左右によく動くので、蛇腹ホースを用いれば遅かれ早かれ破れてしまう。だからあれほど蛇腹ホースが販売されている。初期モデルには用いられておらず、他メーカーの掃除機には採用されていないようなので、格好のよさであのようにしているとしか考えられないが、耐久性を犠牲にした格好のよさはいらない。

警告を軽んじてはいけない

蒸気音が大きくなったので、そろそろ炊き上がる頃かと炊飯器を見に行くと、ディスプレイが消えていた。炊き上がると消える仕様なのだが、音が鳴らなかったし、自動で切り替わる保温ランプが点いていない。試食すると炊き上がっていなかったので、さらに炊飯しようとメニューボタンを押したが、ディスプレイが点かず音も鳴らない。コンセントを抜き差ししても変わらなかった。
取扱説明書ではわからなかったので、「ディスプレイが点かない、音が鳴らない」でインターネット検索をすると、電池切れではないかとのこと。でも電源プラグをコンセントに差している間はAC電源で作動すると取扱説明書にあるので、この症状に電池は関係ないだろう。それより驚いたのは、炊飯器に電池が入っていること。予約炊飯をしたことがないし、電源プラグも差しっぱなしなので、考えたこともなかった。ちなみに、電池交換は通常メーカーへ依頼するようで、5千円ほどかかるようだ。10万円の高級炊飯器ならいざ知らず、1万円で購入した炊飯器では躊躇してしまう。
顛末を記録しておこうと動かなくなった炊飯器を撮影した。いつの間にか変形してしまった蒸気口を撮影したが、その上の警告文を読んで息を呑んだ。やはり電池切れでなく故障したのだ。
炊飯器はキッチンのワークトップに置いているが、ワークトップが小さいので作業スペースが減ってしまう。だから炊飯器の上にキッチンペーパーを敷き、そこも作業スペースとして利用していた。ふきんはだめでも紙なら大丈夫だろうと考えていたが、水分が繊維の間で膜となり、蒸気が十分に排出できなかったのではないか。だから蒸気口は変形し、熱で配線を痛めてしまったのではないか。ディスプレイや操作ボタンへの配線はヒンジ部分を通っていると思うが、そばには蒸気口がある。故障なら修理を依頼するしかないが、蓋の交換などで購入金額を上回るだろう。買い換えることにした。
ヨドバシ・ドット・コムで東芝とタイガーの3合炊きが1万円で販売されていたが、無印良品の3合炊きはさらに安く8,990円だった。炊けるだけでよいので、IHや圧力、炭釜や土鍋釜はいらない。それより無印良品の3合炊きは、ディスプレイや操作ボタンが蓋ではなく胴体についているので、今度のような故障は起きないだろう。一気に心が傾いたが、レビューを読んで萎えた。蓋についているパッキンが外して洗えないそうだ。画像を見るとリング状のパッキンがついているが、なぜ取り外して洗える内蓋のほうにつけないのだろう。お店で実物を確認したが、パッキンの断面がコの字なので、掃除に手間がかかるかもしれない。あきらめてタイガー製品を購入したが、こちらもいまいちだった。
1つはディスプレイが暗かった。キッチンライトを点けても視認性が悪かった。グレー液晶がその一因なのではないか、地と文字にメリハリがなかった。もう1つは音が小さかった。炊きあがりを示す音が、戸を閉めた隣室に届かなかった。ボタンのクリック音はさらに小さくかすれていた。
これらは故障した製品には見られなかった。 タイガーは炊飯器では象印に次いでNo.2だそうだが、高額製品にばかり注力し、低額製品はいい加減につくっているのかもしれない。