すだれ

コロナ禍でも夏はやって来る。日に日に気温は高くなり、西向きのベランダから強烈な陽が射すようになってきたので、久しぶりにすだれを吊った。
じつは昨夏交換しようと新調したが、設置に満足がいかなかったので、吊らずにベランダに放置していたら、ボロボロに朽ちてしまった。ため息がこぼれたが、このままでは命にかかわるので買いに出かけた。昨夏は適当に選んだために寸足らずだったが、今度はきちんと寸法を測り、江戸間と京間を組み合わせて隙間なく納めた。
据えつけが終わり、麦茶を飲みながら眺めているが、殺風景な景色が適度に遮られ、風で揺れるたび葦がきらきら輝いている。擦れる音も耳に心地よく、そのうちうとうとしてきた。