Ryuichi Sakamoto | opus

ご自身の安息を祈るために演奏しているようだった。”まるで坂本龍一のプライベートなレクイエムにお邪魔しているかのようだ”とのレビューが公式サイトにあるが、その通りだと思った。
2022年の配信より曲目が増えていた。ベルナルド・ベルトルッチへ捧げたという『BB』や『for Johann』は初披露ではないだろうか。後者はバッハへ捧げた曲なのか、それともヨハン・ヨハンソンへ捧げた曲なのか。アルヴァ・ノトとの共作『Trioon』の演奏をはじめて見た。
配信のときは平気だったが、この日は悲しみや寂しさが表れた。序盤の『Solitude』で涙がこみ上げ、『Aqua』で堰を切ったように涙や鼻水が流れてしまった。マスクをしていたので流れるまま放置していたが、終映後照明が灯ると一目散にトイレへ駆け込んだ。
上映館は音にこだわりのある映画館ばかりだったが、選んだのは独自の音響システム『SAION』を導入した109シネマズ大阪エキスポシティ。他に『Dolby Atomos』や『odessa』導入の映画館があったが、『Dolby Atomos』上映館は部屋が大きすぎたりプレミアム感が目に余った。
109シネマズ大阪エキスポシティを選んだのは、系列の109シネマズプレミアム新宿には教授が監修を行った『SAION―SR EDITION―』が導入されているから。新宿へ行くことはできないが、せめて同じシステムで鑑賞したいと思った。『odessa』はテアトル梅田で経験しているが、あの映画館は部屋のつくりがよくないので、性能が発揮されているかは疑問。でもシネ・リーブル神戸の『odessa』は未経験なので、この機会に経験してみたいと思う。
画像はもぎり台でもらったポストカード。ウラ面にはセットリストが掲載されているが、気が効いているのは収録アルバムがジャケット画像つきで紹介されていること。感心した。