用事で大阪へ戻ったが、なんだか妙な気分。埼玉での暮らしが霧に包まれたようにぼんやりしている。いま書きながら思い返しても一向にはっきりしない。嫌なことがあると、それを忘れようとして、そのときの記憶がスッポリ抜け落ちてしまう。むかし何かで読んだ憶えがある。
仕事漬けだった。忙しくても、その仕事にやりがいがあればまだ救われるのだが、悲しいかなまったくなかった。やる気がなく、ずる賢く、非協力的で自分勝手、悪いことをしているのに素知らぬ顔で、定時が過ぎれば酒を食らう。こんな人たちを相手に仕事をしている。
世の中には色んな人がいる。これがこの仕事のただひとつの収穫となるだろう。