綾部市の光明寺を訪れた。大阪駅から綾部駅まで、福知山線経由のほうが早いだろうと思ったが、乗換案内の第1候補は京都駅経由だった。京都駅経由のほうが距離が少し短かった。
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普通列車だと50分余計にかかるので特急列車に乗ったが、『J-WESTチケットレス』のおかげで安く済んだ。特急列車の自由席廃止が進んでいるようだが、代わりに安い特急券を用意するのでご容赦ください、というところだろうか。いずれにせよ半額とはありがたい。
綾部駅からは毎時1本の『あやバス』に乗り、終点の大町バスターミナルへ。路線を乗り換え温泉施設まで行くつもりだったが、ミニバンタイプだったので乗るのをやめて歩いた。
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趣きのある家屋。壁一面のガラス戸やテント下地を見ると、昔は商店だったのだろうか。
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コカ・コーラのポスターがその名残だろうか。『i feel coke.』のCMといえば、佐藤竹善さんが歌う曲が流れるなか、スーツ姿の男女や、市井に暮らす人々の笑顔が印象に残っている。
川原亜矢子さんが出演していたCMは記憶になかったが、調べてみるとたしかに出演していた。大学生の仲間たちの設定だろうか、東幹久さんも出演していた。
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缶詰屋根がたくさん見られた。缶詰屋根の様式に決まりはなく、屋根葺き職人のセンス次第。
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稲穂が黄金のじゅうたんのようだった。そろそろ収穫だろうか。
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しばらく一本道。正面の山を越えたところに、バスを降りる予定だった温泉施設がある。
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温泉施設の近くの空地に、ポツンと東屋が建っていた。友好都市である中国江蘇省常熟市からの贈り物だそうだが、なぜこの場所を選んだのだろう。キャンプ場でもないこの場所に。
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所々で視界が開けたが、尾根の重なりが美しかった。温泉施設から30分ほど歩くと駐車場へ到着。事前調査ではそこから先がよくわからなかったが、階段と控え目な掲示があった。
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階段を5分ほど上ると見えてきた。見え隠れするのがたまらない。
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国宝二王門。プロポーションのよい二重門。屋根は栗材を用いた栩(とち)葺だそうだ。棟札から1242(仁治3)年に着工し、1253(建長5)年に竣工したことがわかっているそうだ。
仁王門ではなく二王門。ほかに仁和寺しか知らないが、何か謂れがあるのだろうか。鉛丹の朱色がまぶしかったが、2019年に3年工期の修復工事を終えたばかりだそうだ。
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三手先、軒支輪、間斗束。 純粋な和様だと思ったが、頭貫の木鼻は大仏様のようだ。
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金剛力士像も合わせて塗りなおされたのだろうか。2019年に重文指定となったそうだが、重文や国宝の仏像が国宝の門に収まるのは、この寺と法隆寺、東大寺、金峯山寺しかないとか。
仏像は奥半分に安置され、手前半分には床板が張ってある。拝観スペースのようなものだろうか。珍しいと思ったが、朝光寺の仁王門も同じつくりだった。
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門を抜けたところの小屋にたくさんの石仏が祀られていた。200年前に住民が寄託したものだそうで、四国八十八か寺の本尊になぞらえられているそうだ。
二王門から本堂まで10分かかった。坂道や階段が続き、沿道は樹木が生い茂っていたが、所々に開けた平地があった。あれらは、かつて存在していた27坊の跡なのだろうか。
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トイレがきれいで清潔だった。二王門修復の際につくられたのだろう。
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本堂。1838(天保9)年に再建されたそうだ。屋根は元々茅葺だったのではないだろうか。
開創は599年で聖徳太子によるそうだ。天武天皇の時代には、役小角が修験道場としたり、醍醐天皇の時代には、醍醐寺の開祖聖宝が真言密教の道場として中興したとか。
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向拝には精緻な彫刻が施されていた。氷上郡柏原住人彫物師中井権次橘正貞と銘があった。
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地蔵堂と鐘楼が並ぶ。あまり梵鐘は撞かないのだが、このときは撞いた。寺のある君尾山周辺は熊が出没するそうなので、熊除けのために撞いた。ここからさらに登ると栃の巨木が有名だそうだが、熊が怖いのでやめておいた。どうせ行く時間もなかった、というのは言い訳。
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綾部駅。常熟市からの贈り物はこちらへ移設したほうがよいだろう。
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強烈な「緑」もこれだけ陽が当たれば嫌な気はしない。今更ながらなぜ緑一色なのかと検索すると、『知恵袋』に回答があった。2色以上使うとお金がかかる。JR西日本の考えだそうだ。
京都総合運転所所属の車両は、宇治茶をイメージして緑色だそうだ。北陸地方を走る赤い車両は輪島塗をイメージ、紀南地方を走る青い車両は海をイメージ、山陽地方を走る黄色い車両は瀬戸内海の太陽をイメージしているそうだが、JR西日本のセンスは相変わらず単調。