刹那い日

どうしても手に入れたい品が川崎にあると知り、刹那に上京した。開店直後に購入を済ませ、さてこれからどうしよう。このまま帰るのはもったいないが、雨なので遠くへ行きたくない。近くで面白そうな美術展でもやっていないかと調べ、『ピーター・ドイグ展』と『オラファー・エリアソン展』を鑑賞したが、どちらも腹の立つ内容だった。
ピーター・ドイグという方ははじめてだったが、その作品はなんというか腹の立つものだった。小賢しいといえばよいのか、うまい言葉が見つからない。でも好きか嫌いかといえば好きな類い。だから腹が立った。ユニテ・ダビタシオンには行ったことがないが、周囲にはこのような森があるのだろうかと惹かれた。ちなみに全作品撮影可能。
一方『オラファー・エリアソン展』の腹が立ったは言葉通り。この方も知らないに等しいが、インスタレーションによって鑑賞者の感覚を刺激するといった類いだろうか。環境のことを考えているそうだが、作品を見るだけではわからない。日本への運搬中に記録した揺れの跡はマスターベーションでしかないし、消えゆく氷河を模型にして何を訴えようというのだろうか。
この方を知ったのは『スタジオ・オラファー・エリアソン キッチン』という書籍。毎日昼食を仕事場でスタッフと共にとるそうだが、驚いたのはスタッフの数。100名もいるそうだ。下世話なことだが、いち芸術家に100名ものスタッフを養う財力があるのかと興味を覚えた。
悶々としながら東京駅へ戻り、切符をとろうとして閃いた。名古屋で近鉄に乗り換え、新しい特急『ひのとり』で帰ろう。美味しい天むすとビールをやれば、憂さもいくらか晴れるだろう。

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