机の上を片付けてはいけない

ようやく出版された。展示は観に行ったが、たくさんの人でゆっくり見れなかったので、せめてカタログをと思っていた。
同時開催された『HAPTIC』展も示唆に富んだ内容だったが、個人的にはこちらのほうが面白かった。展示がとても美しかったし、単純に文房具が好きなので。でも本書が言わんとしているのは、モノとしての文房具考ではなく、地球の中心にまで届きそうな奥深い内容で、原さんのいつもながらの思考には感服しきり。

散らかった机の上ではあるもの同士が巡り合い、それが新たな着想となるかもしれない。
整理・整頓をしてきれいに片付けられた物事は『死』であり、そこから何も生まれない。
整序から混沌へ、混沌はクリエイティブの母である。

FILING

この展示がすばらしいのは、単に理論を並べ立てるだけではなく、それをきちんとかたちにしているところ。しかも小手先ではなく考え抜かれている。いま竹尾のウェブサイトで、展示品のうちの3つを商品化して販売しているが、タグなどはいろんなシーンで活躍しそう。