肺炎

先生から「肺炎ですね」と言われて茫然とした。やれやれ。師走だというのに。
ショックだった。生まれてこのかた大病を患ったことがないので、まるでとんでもない、不治の病にかかってしまったかのような感覚に陥った。レントゲン写真はこれまでは曇りなどなかったと思うが、今度の写真は違っていて、肺の下のほうが白く霞み、所々に小さな斑点がある。
霞みが肺炎の証しだと言うが、白い斑点については言及しない。まさか腫瘍?と脳裏をよぎると、察したのか「肺がんではない」と先生。とにかく血液検査の結果を待つことに。
へんな咳が出ると申告したから肺炎が発覚した。つまりレントゲンを撮ってくれた。じつは数日前にも別の病院へ行ったのだが、レントゲンを撮ってくれなかった。そのときはまだへんな咳は出ていなかったので、風邪だと診断されてしまった。
患者が症状を訴えて医者が診断する。そうななのだが何やら悶々とする。