図面

大山崎山荘美術館で『バーナード・リーチ』展を観たあと、京都で中村好文さんの講演を拝聴。新刊発売を記念しての講演会。いつもの面白いおしゃべりに笑顔が絶えなかった。
新刊ははじめての図面集。吉村さんに師事していたころ、彼の書く図面に夢中になり、図面を読み解く楽しさや、図面には人柄が現れることを知ったそうだ。新刊の出版にあたり、所員からテクニックを盗まれると反対されたが、自分が師の図面で学んだように、私の図面で学んでもらえることがあればと快く快諾したのだそうだ。
図面のことはいつも考えている。安藤さんは図面は美しくあるべきと言っているが、その通りだと思う。美しい図面は、とどのつまり見やすい、読みやすいということ。
歳をとり、老眼となってからは、小さな文字が読めずに苦労している。うちにプロッターがないこともあるが、大判図面でもA3サイズで印刷するので、文字も縮小されてしまい読みづらい。だから老眼が進むたびに文字サイズを上げ、ルーペなしでも読めるようにしている。
このように気をつけて書いているが、他人が書く図面はどうにもならない。その人のルールで図面を書いている。書き手が若ければ小さな文字でも読めるだろう。でもそれにしても、もう少し老眼を労わってはくれまいかと、ルーペ片手にごちている。