瀬戸内国際芸術祭2010 3日目

今日も朝食はママさんお手製のパン。庭のテーブルでいただく。パンはいろんな種類があってどれも美味。コーヒーが入ったポットは猫のかたちをしていてキュート。
いよいよ最終日。今日は女木島&男木島へ渡るが、あいにくの空模様。雨男を封印して出発。

女木島では『かもめの駐車場』がお出迎え。遠く見えるは高松港。高層ビルが浮いている。名前は『シンボルタワー』なんのひねりもない。

船を降りて目に飛び込んだ石垣。横に長く連なっている。『オオテ』というそうで、冬に吹く潮混じりの霧状の風から守るためのものだとか。高さは3~4mありけっこう威圧的。時代によって異なる石の種類や積み方が、面白い景色を生んでいる。
女木島では福武ハウスをメインにいくつか廻った。レストラン併設の『不在の存在』は食事待ちの客で一杯で、作品鑑賞どころではなかった。金沢21世紀美術館のプールが好きなので期待していたのに。「客同士が出会い、食べることを共有できる場所を創出」とはただの食事処ではないのか。意図が見えずに困惑した。
鬼が棲むという山頂へ登りたかった。天気がよければ天望台からの景色がすばらしいと聞いていた。でもあいにくの曇天だし、バスの移動時間に余裕がなかったのであきらめた。

5つの島を巡ったが、アートや建築の魅力なら直島と犬島。でも島の魅力でいえば豊島、女木島、男木島がよかった。特にこの男木島の景色はすばらしかった。
集落が山に寄り添っている。港から細い道が駆け上り、迷路のように縦横無尽に敷かれていて、いたるところから穏やかな瀬戸内海が望める。特に豊王姫神社の石段からの眺めがすばらしく、泣きたくなるほど美しかった。

駆け足で巡った『瀬戸内国際芸術祭2010』だったが、時間がなく断念した作品がいくつもあるので、またいつか訪れたい。
3日間ともたくさんの人が来ていた。船は整理券を配ったり増便が出たほど。きっと大成功なのだろう。でもふと思う。島の人たちはどう思っているのだろう。歓迎しているとおっしゃった人もいたが、島のみなさんの評価を聞いてみたい。
都会とまったく異なる環境に、おそらく都会に住む人が多く訪れる。都会にあるものがなくて驚き、戸惑うかもしれない。でも島の人たちにしてみれば、この暮らしがふつうで、「そんなこと言われてもねえ」と困惑するかもしれない。
訪問者のモラルが大いに試される。その意味でもとても意義のあるイベントだと思う。帰りのフェリーのデッキで、美しい夕焼けを見ながらそんなことを考えた。