書店の新刊コーナーで目にとまった小説『火山のふもとで』。著者は松家仁之さん。覚えがあるぞと裏表紙をめくれば、『考える人』の編集長だった方。ご自宅を中村好文さんが設計し、ほぼ日にも縁のある方で、村上春樹さんのロングインタビューの聞き手だった方。
勝手に親近感を覚えて購入。帯から察するに建築家が主人公のようで、カバーにも惹かれた。
物語はゆっくり読むことにして、カバーのイラストについて調べたところ、牡丹靖佳という方が描かれたと知り、Amazonで検索してこの絵本を見つけた。
緻密な筆使いと繊細な彩色、クラシックでノスタルジックなモノたちが素敵。物語もなかなか愉快で、シャイな王様ととんちんかんな家来たちの珍道中といったところ。現実社会にも当てはまり、自分にも経験があると頭を掻いた。