朝から住吉大社、石切劔箭神社、一宮神社へお参りしたあと、シネ・ルーブル神戸で『この世界のさらにいくつもの片隅に』を鑑賞。映画の日もあってか、元日にたくさんの来館者だった。
40分のシーンが追加され、ほぼ原作通りとなったわけだが、完全版というには安易で、別の新しい作品といったほうがふさわしい。追加されたシーンが既存のシーンに変化をもたらしている。思いや考えがよくわかるようになり、登場人物の輪郭がよりはっきりしている。
ポスターや予告を見ればわかるが、前作がすずさんと周作さんの物語なら、本作はすずさんとリンさんの物語。リンさんはすずさんの人生に大きく影響を与えている。前作は時間の制約であまり描かれなかったが、今作では二人のシーンが多く追加されたことではっきりしていた。
前作で全面カットされたテルさんとのシーンも、前後のシーンをつなげる役割を担っている。すずさんが雪面に絵を描くシーンは季節を感じ、時間が流れていることがわかる。