『天使と悪魔』のDVDが1,980円で売っていた。期間限定価格だそうで、そういえば『ダ・ヴィンチ・コード』のDVDも、『天使と悪魔』公開記念で980円だった。よい世の中だ。
これらの作品もそうだが、お気に入りの映画は音楽もよかったりする。『ラブ・アクチュアリー』や『トニー滝谷』のように全編通してよいものもあれば、あるシーンの音楽と映像がマッチしていていつまでも頭から離れないものもある。たとえば『イングリッシュ・ペイシェント』『ガタカ』のオープニング、『もののけ姫』でアシタカが旅立つシーン、『ダンサー・イン・ザ・ダーク』『ブレードランナー』のラストシーンなど。
『ダ・ヴィンチ・コード』の場合はやはりラストだろう。血が洗面ボウルを流れる様を見てブラッドラインを閃く。マリアが眠るのはローズラインの下ではないのかと。ARAGOの標識に沿って歩を進めると、たどり着いたのはルーブルのピラミッド。逆さピラミッドの先端には対をなして小さなピラミッドがある。ペンタグラムだ。カメラは逆さピラミッドのガラスを貫き、小さなピラミッドの中へ潜り、そしてその先に……原作では描くことのできない映像技術のなせる業。フィクションどうこうお構いなく、とてもワクワクするシーン。そしてこの一連のシーンに流れる曲がよい。ストリングスのハーモニーが、時間が進むにしたがい音数が増え、それらが重なり響きあい、最後には昇天してフェードアウト。鳥肌の立つエンディング。