今年は例になく素敵なものや糧になるものをたくさん観た。東京にいたときは、こちらから簡単に行けないところを訪ねることができたし、今月は毎週のように出かけた。20数年ぶりに高野山をお参りしたし、この週末には友人に連れられ呉や三原まで建築探訪に出かけた。
先日は年賀状を書く合間に今年最後の展覧会を鑑賞した。サントリーミュージアム天保山で開催中の『純粋なる形象 ディーター・ラムスの時代―機能主義デザイン再考』予備知識はまったくなかったが、とてもよい展示で、今年を締めくくるにふさわしいものだった。
よいデザインとは革新である
Dieter Rams
よいデザインとは実用をもたらす
よいデザインとは美的である
よいデザインとは理解をもたらす
よいデザインとは謙虚である
よいデザインとは誠実である
よいデザインとは長命である
よいデザインとは最終的にディテールに帰結する
よいデザインとは環境への配慮とともにある
よいデザインとは可能な限りデザインを抑制する
彼が唱える10カ条。展示のはじめに掲示してある。工業デザインに限らず様々な物事、引いては我々人間の理想のようでもある。私自身や、私の仕事においても肝に銘じたいことばかり。