IMAX≠感動

2度目のシン・エヴァは109シネマズ大阪エキスポシティのIMAX。日本最大級のスクリーン(横26m×縦18m)だそうで、体感してみたいとずっと思っていたが、期待していたほどの感動は得られず。1度目はTOHOシネマズ梅田のシアター1(横15m×縦6.3m)だったので、横は2倍、縦は3倍ほど大きかったのだが、大きければよいということではないようだ。
はじめてのIMAXは『アバター』だった。IMAXフォーマットで撮影され、フルスクリーンを考慮して画作りされたものだったと記憶している。3Dだったということもあり、迫力や臨場感が途轍もなく、とても興奮したことを覚えている。シン・エヴァはIMAXフォーマットで撮影されていなければ、フルスクリーンでもなく、上下に大きく黒帯ができていた。
そうなのだ。あの正方形に近いスクリーンに合わせた画作りでないことが、期待していたほどの感動が得られなかった理由なのだ。『インターステラー』をIMAXのフルスクリーンで観たときもあまり興奮しなかった。IMAXフォーマットで撮影はされたが、所詮IMAXはマイノリティ。そうでない映画館のほうが多いので、そちらに合わせた画作りにせざるを得ないのだろう。
そのあと大阪日本民芸館で『型絵染 三代澤本寿』を鑑賞。観たことがあると思ったが、調べるとむかし神戸ファッション美術館で観ていた。芹沢銈介さんのお弟子さんだそうだが、柳宗悦さんが没した後は民藝から距離を置き、様々な作品を創作したそうだ。
クラシックに親しんだそうで、G線上のアリアやタンホイザーなどからインスパイアされた作品があり、広告にも使われている『グラゴルミサ・幻想』が素敵だった。モノクロームで描かれた四曲一隻の屏風。両端に描かれているのは聖人だろうか。芹沢さんの『釈迦十大弟子尊像』や、棟方志功さんの『二菩薩釈迦十大弟子』に描かれている仏を見るようだった。
図録があったので購入。民芸館の展覧会で図録があるのははじめて。すべての展示室を使うほど点数が多かったので、図録を作ることができたのだろうか。作りは普通だが心意気がうれしかった。包んでくれた紙袋は、久しぶりのEXPO’70デッドストック。