カーテンを新調した。昨年末カーテンを洗濯したのだが、破れていることをすっかり忘れていた。洗濯槽から取り出すと、小さな布片がひらひら舞い落ちるので、おや?と思いすぐにハッとした。広げると見るも無残な姿になっていて、繕いようがなかった。
カーテンは無印良品のプリーツカーテンを愛用していた。素材は綿で、色はオフホワイトと決まっていた。障子に憧れているからだろう、色柄化繊の布地に興味がない。今度も同じものがよかったのだが、素材と色が同じものは、プリーツのないタイプしかなかった。
家に帰ってさっそく設置した。 付属のフックをカーテンレールに掛けカーテンを閉めると、プリーツがないのですっきり見える。よいものを作ってくれたと喜んだが、カーテンを開けようと引いたところ、動きがギクシャクしてうまく引けない。プリーツがないのでスムーズに折り畳まれないのだ。プリーツは見た目のためにあると思っていたが、機能的にも重要なのだ。
無印良品はノンプリーツカーテンだけにしようとしているようだが、フックをカーテンレールに掛ける従来の設置方法を用意する限り、プリーツカーテンをやめられないだろう。ウェブサイトの紹介ページにあるような、カーテンの裏側にポールを通す方法や、ポールに吊られたクリップをカーテンに挟む方法ならプリーツは不要だが、どちらもマイノリティ向け。様々な利用客のいる無印良品では普及しないだろう。それが証拠に、当初はポールやクリップの付属品が販売されていたようだが、現在は商品ページへのリンクが切れてしまっている。
ジェンダーレスファッションの失敗に懲りていない。無印良品はいつのまにか視野が狭くなり、選択肢が減ってしまっている。これと信じた物だけに執着せず選択肢を広げてくれなければ、ノンプリーツカーテンを好まない者は無印良品でカーテンを購入できない。