SHORTS

『Monoloog van Fumiyo Ikeda op het einde van Ottone/ Ottone』はダンスではない。顔をアップにした池田扶美代が終始独白し続ける。Ottoneはヘンデルのオペラかと思ったが、オペラ『ポッペアの戴冠』の登場人物だそうだ。彼女の独白はOttoneのセリフだろうか。
『Rosa』はベルギーのヘント歌劇場のホワイエを舞台に、黒のワンピースを着けた池田扶美代が踊る。途中男性ダンサーが登場するが、池田さんに愛想をつかしたのか去ってしまう。監督はピーター・グリーナウェイ。ホワイエのインテリアがすばらしい。
『Tippeke』のダンサーはアンヌ・テレサ・ドゥ・ケースマイケル。木立の中やハイウェイの脇、芝生の上やトンネルの中。時々つぶやきながら情感豊かに踊る。苦手な種類のダンスだが、映像作品としての演出がよくできている。木立の光と影や、白い吐息が印象的。