今週末も息抜きに京都まで出かけ、美術館「えき」KYOTOでいわさきちひろを観た。
グッズ売り場で図録を購入するつもりだったが、DVDがあったのでこちらにした。彼女の人生は柔らかい印象の作品とは裏腹に、理不尽で、過酷で、波乱に満ちていた。そんなこととは知らなかったので、とても驚いたしグッときた。夫や息子、友人や出版関係者など、彼女をよく知る方々のインタビューは一見に値する。賞も受賞していて、記録映像としてよくできている。
展覧会のタイトルは『いわさきちひろ、絵描きです。』夫となる方にはじめて会ったとき、このように自己紹介したのだそうだ。画家やイラストレーターではなく絵描きというのがよい。〇〇家という呼び方はなんだか生意気で好きではない。自分の職業だと建築家ではなく設計士。
設計といえば、彼女はアトリエ兼別荘の設計を自ら手掛けている。4間四方のコンパクトな建物で、大きく跳ね出した下屋やおおらかな切妻屋根が魅力的。オリジナルは移築されて黒姫童話館にあり、安曇野の美術館にも復元されているそうなので、いつか観に行きたい。