呑気症

松家仁之著『泡』。3年ぶりの新作は青春小説。帯には最初にして最後とある。はじめての出版社の連載で、これまで書かなかったものを書くことにしたそうだ。学校へ行けなくなってしまった東京の男子高校生が、遠くでジャズ喫茶を営む大叔...

さざ波のような

文・安西カオリ、絵・安西水丸『さざ波の記憶』。水丸さんの娘さんの随筆集。雑誌に掲載された9編と書き下ろし12編。合い間に水丸さんのブルースケッチが彩りを添えている。水丸さんが大好きだった珈琲やカレーのこと、民藝や灯台のこ...

物心ついたのは80歳

柚木沙弥郎・熱田千鶴著『柚木沙弥郎のことば』。編集者である熱田千鶴さんが、柚木さんへ行ったインタビューや、お茶の時間の二人のおしゃべりなどが収録されている。柚木さんを知る術は多くないので、昨年出版された『柚木沙弥郎との時...

ベロシップ

平野レミ著『家族の味』。カバーが明快で清々しい。レミさんによく似合っている。レミさんのことは、和田誠さんの奥様だから知っているという程度だった。シャンソンは聴かないし、料理らしい料理をしないので、彼女の料理本を読んだこと...

地味の中にある滋味

ようやく読み終えた『居心地のよさを追い求めて-建築家・永田昌民の軌跡』。文字が小さいので萎えてしまい、なかなかページが進まなかった。永田さんを知ったのは鬼籍に入られたあとだった。雑誌『住む』に連載中だった大橋歩さんの日記...