神鹿

本日は伊勢詣。移動のお供は芸術新潮最新号。特集が神様なので縁起がよい。
表紙は江之浦測候所に新しくつくられたお社だそうで、3月には春日大社より御霊(みたま)分けが行われるそうだ。春日大社宮司との対談で、「杉本先生は何をやっても許されますから(笑)」と宮司がおっしゃっているが、神様をお迎えしてしまうとはやはり度がはずれている。
これに関連してだろうか、春日信仰にまつわる美術品が集う展覧会が金沢文庫で開催されるそうで、杉本博司さんの春日コレクションも展示されるようだ。紙面ではその中からいくつか紹介されているが、『春日鹿曼荼羅』や『春日神鹿像』など鹿にまつわる作品に魅了された。
杉本コレクションのページで紹介されている『伊勢参詣曼荼羅』や『石製舟形』が、現在日本民藝館で開催中の『美の標準 —柳宗悦の眼による創作』展で展示されているそうなので、このふたつの展覧会を観に行くというのはどうか。ふたつだけではもったいないか。
神鹿といえば、饗土(あえど)橋姫神社のそばで立派な雄鹿に遭遇した。内宮へ着き、先に饗土(あえど)橋姫神社や大水神社を参拝。いつもは内宮参拝後にバスの待ち時間を利用したりして、脇目も降らずに駆け足で参拝するのだが、今年は先だったのでゆっくりお参りすると、饗土橋姫神社に沿って並ぶ燈籠が、奥にある別の神社への参道だとはじめて気がついた。
雄鹿にはその参道を歩いていて遭遇。そこが神域かどうかはわからないが、神宮宮域林であることは間違いないようなので、その雄鹿は神鹿といっても差支えないのではないだろうか。