春に献血を終うと書いたが、懲りずにまだ続けている。先日運転免許センターの献血ルームでトライすると、一度の計測でパスした。予定していなかった、予約していなかった、待ち時間がなかった、繁華街でなかった……緊張する要素がなかったことが幸いしたのだろうか。月初に予約して行った梅田の献血ルームでは、脈拍が100回/分を超えたので献血できなかった。
今日も映画を見た後献血ルームを訪れたが、脈拍が100回/分を超えたので献血できなかった。初めて指先に装着する器具でも計測してくれたが変わらなかった。今年最後の献血をしたかったので、休憩を取りリトライしたかったが、待合が混んでいたので引き下がった。
問診の医師が、基準改正後は脈拍のせいで献血できない方が増えているとおっしゃっていたので、改めて基準値を確認してみたのだが、脈拍より最高血圧の数値に興味を覚えた。180mmHg未満となっている。先日の特定検診で190mmHgを叩き出した時は驚かれたし、降圧剤を処方してくれる医師は常に130mmHg以下にせよと口うるさいのに、なぜこれほど高い数値を許すのだろう。採血する間だけのことだからか。それなら脈拍も緩くしてくれればよいのに。健康な成人の安静時の脈拍は60~100回/分だそうなので、その上限値が採用されているのだろうが、あと10上げてくれていれば、過去に献血できなかった分はすべてクリアしていた。
日本赤十字社へ問い合わせると、「血液法」の改正に伴い新たな基準を設けることになった、とつまらない回答だったが、出典として記述されていた『厚生労働科学研究成果データベース』というサイトに、『安全な血液製剤の安定供給に資する適切な採血事業体制の構築のための研究』というページがあり、報告書が閲覧できるようになっていた。
採血中や採決後に起こる「気分不良」のことを『血管迷走神経反応』というそうだが、その発生が脈拍100回/分を超えると増えることから、脈拍の基準値の上限を100回/分に定めたようだが、血圧については、”本健康診断で定める適格者の血圧の基準は、採血により循環器系疾患の合併が起こるなど、献血希望者に悪影響を与えないために設定した”と書かれているだけだった。
大阪・関西万博
大阪・関西万博については書かないつもりだったが、内田樹さんの文章に共感を覚えたので、数字を記録しておくために、『FYRE』を記憶しておくために全文を引用させていただいた。
大阪・関西万博のための政府支出の「全体像」を政府が示した。インフラ整備費に8390億円、会場建設費などの直接経費に1647億円(会場建設費783億円、日本館関連360億円、途上国支援240億円、警備費199億円、万博の機運醸成38億円、誘致費用27億円など)。この他、間接的インフラ整備費約9兆円、各府省の事業費3.4兆円が示された。正気の沙汰とは思われない。
引用元:『大阪万博は中止すべきだ』内田樹の研究室
半年だけ開催される「お祭り」に10兆を超える公金が投じられる。万博の経済波及効果は当初は6兆円超と言われていたが、だんだん縮んで2兆円になり、それも言われなくなった。その一方で、桁外れの税金がこの「高い可能性で失敗が予測されているイベント」に注ぎ込まれている。繰り返し言うが、正気の沙汰とは思われない。
だいたい「機運醸成38億円」とは何か。その費目の存在そのものが開催まで500日を切ったがまったく機運が盛り上がらない現実をはしなくも露呈している。産経新聞系のアンケート調査では「ぜひ行きたい」が14・4%(半年前から7.0ポイント減)、「行く気はない」が33・5%(19・8ポイント増)という絶望的な不人気である。「機運」自体が存在しないのである。存在しないものを存在させるために38億円もの金を何に使うつもりなのか。「楽しみですね~」とタレントたちが作り笑いをする空疎なテレビCMを乱発するのか、日本中に街宣車でも走らせるのか。やってもその程度だろうとみんな知っているから機運が存在しないのである。
いい加減に腹をくくって「万博中止」を決心すべきだ。今もウクライナでは戦争が続き、ガザでは市民が虐殺されている。大阪まで行ってお祭り騒ぎに興じたいというような人は日本にも世界にもいない。
「一度始めたことはやめられない」というのは日本人がよく口にするけれど、そんな言明には何の合理的根拠もない。「それがもたらすメリットよりもリスクの方が大きいと予測されるプロジェクト」は誰が何と言おうと止めるのが正しい。そのせいで言い出した人間の面目がまるつぶれになろうが、これまで投じた資金が無駄になろうと、止めるのが正しい。
社会福祉や教育や医療の予算のことになると「財源がない」とにべもない財務省がどうしてこんな「ドブに金を捨てるようなイベント」にだけは大盤振る舞いができるのか。その理由が私にはまったく分からない。誰か合理的な説明ができる人がいたら教えて欲しい。
Netflixで『FYRE』というドキュメンタリーを観た。バハマの無人島でセレブたちと過ごすゴージャスな音楽フェスのはずだったが、飲食物も、トイレも、宿泊施設も、出演ミュージシャンとの契約もすべて準備不足で中止になったイベントである。高額のチケットを買って飛行機でやってきた客たちは難民のような扱いを受けて追い返された。企画者は詐欺罪で捕まった。
でも、プロモーションのために企画当初からさまざまな場面を撮影していたので、それを素材にドキュメンタリーが一本できた。たいへんに面白かった。「大阪万博」ではそれとは桁違いのスケールのドキュメンタリーが作れるだろうと英紙が報じた。たしかに万博協会はこれを売れば赤字をいくぶんかは補填できると思う。ぜひ検討して欲しい。
http://blog.tatsuru.com/2023/12/27_0952.html (2023年12月27日閲覧)
さようならEvernote
ホーム画面ができてからだったと思うが、お金をせがむようになったEvernote。最近は起動するたび有償プランへ誘導するポップアップが現れ、✕を押してもダメ押しのメッセージ。それだけでもストレスなのに、日本語が下手なのでどちらを押せばよいのか躊躇する始末。
長年無償で利用させてもらっているが、毎日起動するわけではないし、多種多様なデータや大量のデータを扱うわけではないので、月々1,100円する有償プランを契約する気にはなれない。だからこの際Evernoteと決別し、別のアプリへ乗り換えることにした。
実は過去にもトライしているのだが、その時選んだアプリは結局Evernoteとは似て非なるものだった。メモの類いは他にGoogle Keep、『リマインダー』、『買い物リスト』を利用しているが、Evernoteを含めそれぞれ勝手が異なるので使い分けている。だからEvernoteの代わりとなるアプリはEvernoteに似た勝手でなければ務まらない。
紹介サイトや個人レビューなどを読み、『Notion』がよさそうだったのでアカウントを取得。スムーズに進まなかったが、インポートからEvernoteの全データを取り込むことができた。
UIはEvernoteとほぼ同じ。左列に「ページ」の一覧、クリックすると右列にリストの一覧が表示される。Evernoteはホーム画面を設けるなど装飾過多となってしまったが、『Notion』にはホーム画面がないどころか色すらついていない。背景は白と淡いグレーの2色のみ。
WEB版は右列に余白が多く落ち着かないが、モバイル版はきれいに収まっている。モバイル版ではWEB版にない「最近使用したページ」が便利。WEB版では一括して「フォントを縮小」できないのはマイナス。「ページ」毎に変える状況などあるのだろうか。
データの取り込みが頓挫した時、『Notion』まかせにせず、エクスポート⇒インポートの手順を踏んでみようとWindows版Evernoteをインストールしたが、無償版Evernoteでは2端末しか同期できないことを知らなかったので、まごまごするうちに冒頭画像のメッセージが出現。すぐに解除すれば許してもらえると思ったが、どうしても無料トライアルへ誘導される。たった一度の救済も与えてくれないEvernote。データ移行が終わると即アカウントを閉鎖した。
サポート詐欺
父から電話。受話器の向こうが騒々しい。インターネットを閲覧していたが、急に画面がおかしくなり、警告音やアナウンスが流れ始めたとのこと。YouTubeで太った虎を見ていたと言うのだが、それでおかしくなるわけはなく、何かしらリンクをクリックしてしまったのだろう。母に変わってもらい、画面を撮影し送ってもらうと、案の定サポート詐欺だった。
久しぶりに見たサポート詐欺の画面は、昔に比べ手が込んでいるように見えた。その上警告音やアナウンスまで流れれば、パソコンに明るくない方は引っ掛かってしまうかもしれない。でも父はパソコンに無知なので、これらのメッセージを読んでもピンと来なかったようだ。電話をかけていないしどこもクリックしていないと言うので、「Ctrl」と「Alt」キーを押したまま「Delete」キーを押し、電源ボタンから再起動を選択しクリックしてもらい対処完了。
おかしな画面へ誘導するリンクをクリックしてしまった。あの画面はただのウェブページで、ブラウザを全画面表示にし、デスクトップやタスクバーを見えないようにされているだけ。様々なメッセージを表示し、警告音やアナウンスで不安を煽る。電話をかけてしまうと、画面を消すためと金銭を要求される。あるいは、画面を消すためとインストールさせられたソフトにより、パソコンに保存されている様々な情報を盗まれるかもしれない。このように父へ説明してみたが、「ふーん、ようわからん」とつれない返事。
ポケットに砂と雪
先日『徹子の部屋』で上野樹里さんが紹介していた和田さんの絵本。初めて見るので、手に入れようとネットを検索するも軒並み在庫がない。唯一フェリシモというサイトで「ショッピングバッグに入れる」となっていたが、本当だろうか。在庫を確認しようと電話をかけると、注文を受けなければ確認できないとのこと。また、在庫の有無にかかわらず「ショッピングバッグに入れる」となっているとのこと。変わったお店なのだろうか。面食らった。
気を取り直し商品ページを見ると、「お届けパターン:ジャストワン」、「掲載画像のアイテムを1回だけお届けします」、「次月以降のお届けはございません」との記述。やはり普通のお店ではないと思ったが、「初めての方へ」を読んで少し理解した。この絵本のように単品購入できる商品もあるが、基本は「定期便」だそうで、毎月商品が届くのだそうだ。
様々な販売方法があるのだと関心したが、私には合わないのでこのお店の常連になることはない。だから会員登録をしたくなかったが、しなければ手に入らないし在庫も確認してもらえないので、やむを得ず登録をし注文。在庫はあったようで、1週間後に届いた。
タイトルから物語が想像できなかったが、夢落ちの話だった。SFだと思った。樹里さんはこの絵本で泣いたとおっしゃっていたが、どの部分だろう。きっと心が繊細なのだろう。
honto
hontoから【重要なお知らせ】が届いた。来年3月31日を以て「本の通販ストア」は終了し、その後は「電子書籍ストア」のみとなるそうだ。
MARUZEN & JUNKUDOネットストアの統合を機に利用するようになったhonto。実店舗をよく利用するので、在庫状況が確認できる「店舗お取り扱い」はとても重宝している。「お気に入り」には欲しい本や気になる本を登録しておけるし、よく行く店舗を「My店舗」に登録すれば、その店舗における「お気に入り」の有無を一括して確認することができる。
このように、実店舗で買い物をするためのツールとしてhontoを利用しているので、「本の通販ストア」はほとんど利用したことがない。だから終了しても困ることはないと思っていたが、改めてメールを読んでいてハッとした。上述の機能はどうなるのだろうか。
問い合わせるとすぐに返信があった。「お気に入り」や「My本棚」、「レビュー投稿」などはなるべく残せるよう対応方法を検討しているそうだが、「My店舗」や「店舗お取り扱い」は撤廃されるようだ。”通販の商品詳細ページは利用できない想定のため、店舗の在庫状況の確認もできなくなる”とのこと。よく考えれば当たり前か。電子書籍しか扱わないのだから。
その後本の通販はe-honが行うそうだ。でもe-honの運営会社はトーハンで、hontoの運営会社は大日本印刷。よく引き受けたなと思ったが、両社は2021年に提携していた。
スローガンは”生活者起点の出版流通改革”だそうなので、e-honにはぜひ両社の傘下にある書店すべての在庫状況を確認できる機能を実装してほしいが、簡単にはいかないだろうから、新しくつくるという丸善ジュンク堂書店のオンラインサイトへの実装で構わない。それなら現在のシステムのままでよいので、乗せかえるだけならそう難しくはないだろう。